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ここは、「Luftleitbahnen」の別館です。
Fan Fiction Novel-二次創作小説-を置いてあります。
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向こう側克哉兄です。
私的に性格が「向こう」と「こちら」で変わらなければ向こう側克哉兄の方がより背負っているものがどうしても大きくなると思いました。
父親の免職だけでなく達哉が刺されたという事件、それによって引き起こされた家庭崩壊、・・実は「罰」世界よりももっともっと複雑なんだと思っています。
そういった部分をなんとか形にしてみたくてこの作品が生まれました。


- 懺悔 -

それはまるで花園のようだ
緋に彩られた花園


僕はこの光景を知っている・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


あの日は生徒会があって帰りが遅くなった
家に着いた頃には夕闇も濃く、朱に染まった夕日ももはや消えかけていた
達哉はまだ戻っていなかった


帰りが遅いのはこの日に限った事ではなかった
特に最近は新しく出来た友人達と遅くまで遊んでいる事もしばしばあった


しかしこの日は胸騒ぎがした


遊んでいる場所は知っていた
母に迎えに行くと言い家を出る
自然と歩くスピードが上がる
いつしか僕は走っていた


アラヤ神社へ


次の角を曲がれば高校越しに神社が見える
そう思って角を曲がった
心臓が悲鳴をあげた


空が緋い


まるで夕焼けが戻ってきたようだった
走るスピードが上がっているはずなのに
神社は全然近づかない
周囲がスローモーションのように音のない世界に変わる
自分の鼓動だけが耳に残る


達哉!


まばらな人影が見える
集まってきだした野次馬だろうか
人の波を縫い境内を目指す
二度目の悲鳴を心臓があげる


緋の花園


全てが緋に染まった世界
その中心に倒れる二つの人影
紛れもない達哉の姿!


かけよる僕を誰かが止める
「動かすな!」
誰かの叫びが僕に向かう
世界に音が戻ってくる


サイレンが聞こえた


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


そうだこれは十年前だ
僕はまた達哉を救えなかったのか?


ここはセブンスの中庭
緋の花園に倒れているのは
僕の弟・・・・



ボ・ク・ノ・オ・ト・ウ・ト・・・・
 

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