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ここは、「Luftleitbahnen」の別館です。
Fan Fiction Novel-二次創作小説-を置いてあります。
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勢いで書いた!!!てか、夢現の対を書くはずだったのにな!!
だって、イチャコラしないからなんか欲求不満になったんだもん。

だから反省などしない!!!

ただのギャグです。
ちょっと微エロ?(全然エロくないですが)
妄想、捏造ありなので、OKな方だけ読んでください。

あぁ、もうほんとイチャコラしまくればいいよ!!この「駄目ップル」め!!




「や・・ぁ・・・先・輩」

かろうじて透流の口から零れでた声は、囁きよりも小さく、甘い。
その声に呼応するように、背後の影はより深く彼女を戒めると、
その耳朶を「カリリ」と食んだ。

「ひぁっ」

唐突に与えられた甘い痛みに、透流の手から薙刀が滑り落ちる。
漆黒の闇の中、その乾いた音が響いて消えた。



∞―――――――――∞ 錯月  ∞―――――――――∞

10月3日 影時間


満月前夜だというのに、S.E.E.Sのメンバーは全員揃ってタルタロスに居た。
普段ならば、大型シャドウとの戦闘を控え、十分な休養を取る所である。
しかし、この晩に限っては違っていた。
リーダーである透流の「行くよ~!」の一声に、誰も異論を唱える事が出来なかったのである。

曰く、その時の透流の姿は、まさに死神アルカナのペルソナ。
「アリス」そのものに見えたとか見えなかったとか・・・・





「じゃぁ、行きましょうか。先輩、コロちゃん」

透流は、出撃準備を整えると、選抜メンバーににこりと微笑んだ。

「ワンワン!」
「しょーがねえなあ・・・行ってやるよ。」

元気一杯に答えるコロマル、正反対に渋面を隠しもせずに応じる荒垣。
その姿に、透流の笑顔が僅かに曇る。
だが、次の瞬間には「行ってくるね!」と拳を大きく振り上げると、颯爽と転送装置に飛び込んで行った。
そんな彼女の姿を追って、コロマルと荒垣の姿も続いて消える。

「・・なぁ・・・俺らって・・」
「言うだけ虚しくなるから止めときなって・・・」
「・・何故、空いてる枠に俺が入れないんだ!」

取り残されたエントランスは、誰のものとも、誰へのものともつかないため息で満たされていくのだった。




in タルタロス上階


「じゃまだ、雑魚どもが」

「学園前」の文字が宙を横切れば、鈍い音をたてて何体目になるか分からぬシャドウが吹き飛んでいく。
荒垣は、次々と獲物を屠りながら、必死にこの拷問のような状況を耐え忍んでいた。

(これが望んじゃいけねぇモンに手を出した報いってやつかよ・・・・・しゃれんなんねぇぞ)

決して顔には出さないものの、その心中は苦痛と苦悩の嵐が吹き荒れていた。

思い返せば、そもそもの間違いは今日のラウンジでの事だった。
荒垣にして見れば、苦渋の選択で彼女を遠ざけた訳なのだが、当の本人が知る良しなど勿論無い。
しかも、相手はか弱く見えた所で、このS.E.E.Sのリーダーである。
そんな口先の拒絶で折れるほど、彼女の意思は弱いものではなかった。
実際蓋を開けて見れば、2匹の愛らしい子犬よろしく、耳と尻尾をパタつかせたモノが荒垣の回りを駆け回っている状況となっていた。


(・・・勘弁してくれ)

今しも、目の前を執事服を纏ったコロマルが、「骨」を咥えて敵をキャンキャン追いかけていく。
一見まさに愛らしい犬と言えるだろう。(子では無いが)
だが、その実は本人(犬)に自覚はないだろうが、人型殲滅兵器と通じる「白い悪魔」であったりするのだから油断がならない。
むしろ、前々から可愛がっていただけに、荒垣には分が悪い。

そしてもう一匹と隣を見やれば、そこには茶色い柔らかな毛並みを揺らし、大きな目をクルクルと動かして、こちらの挙動に一喜一憂の百面相を浮かべた存在がパタパタと動いている。
・・・・・まさに犬・・・と思って見るものの、実際には蘇りそうになる昨夜の劣情と背徳に、正気ではいられなくなりそうだった。
望んではならないと何度も言い聞かせていたはずなのに、手にしてしまった過ぎたる存在。
潤んだ瞳、飽くまで貪った柔らかな唇、透けるような白から、熱に浮かされていく肌・・・・
全ての執着を捨て、罪の清算だけを望んだはずだった自分に、いつのまにか入り込み住み着いてしまった「未練」

(考えんじゃねぇ!いいか、犬だ・・・・こいつらはただの子犬だ・・・しっかりしろ、俺)

気を抜けば、より堕ちて行きそうになる自分を叱咤し、荒垣は呪いの様に呟きながら、無心というよりは、むしろいつも以上に力を込めてバス停を振るい続けるのだった。





一方で、透流の機嫌は時を追うごとに右肩下がりだった。
もはや誰もが認める「漢」として、その余りある勇気で荒垣に体当たりをぶちかましたのは昨夜のこと。
念願かなって通じ合えた喜びに「乙女」な期待や展望を抱くのも当然と言えば当然だった。
そんな訳で、今夜もキッチンの隅にひっそりと佇んでいた荒垣の元、いそいそと寄り添って見たわけなのだが・・・・
返ってきた言葉と態度は透流の予想とは180度違うものだった。
色々思い返して首を捻って見るものの、透流の脳裏に思い当たる節は無く、そのうち「使い捨て!」などというとんでもない突飛な想像が脳裏でダンスをはじめてしまう。
収拾がつかなくなっていく思考に、透流はその「天才」の頭脳を駆使して一計を案じたのだった。

まぁ実際の所、この寮における非常に残念な事実として「頭の良さ」が「まとも」であるという事とは結びつかない事だけは言っておこうと思う。




そんなこんなで、ようやく二人きりの時を獲得したつもりの透流は、ここぞとばかりに荒垣を見つめた。

「・・・そう見んじゃねえよ。・・・調子狂うだろうが。
ったく・・・後でゆっくり聞いてやっから。」

しかし、やはり返ってきた荒垣の声にしゅんとうな垂れてしまう。
もっと違う言葉を聞きたかったのにと。
荒垣からしてみれば、理性と本能の狭間でなんとか搾り出した答えであったはずなのだが、認識のずれが生み出した溝の前に、お互いの気持ちが伝わろう筈も無かった。
それはただ、不運な事だったといえよう。。。いや、多分。



『荒垣先輩、連続で敵を撃破!! 凄いですね!!』

もはや悪鬼羅刹の如く敵を倒し続ける事だけに専念する荒垣に、風花の賞賛の声が重なる。

『この辺りの敵は、もう心配無い見たいですね、このまま先に進みますか?リーダー?』

こちらの姿を見てとれば、キーキー逃げ出すシャドウ達。
その様子を実況し、指示を待つ風花の声に透流は閃いたとばかりに答えていた。

「風花!!今すぐエスケープロード!!」
『え? あ、はい・・・忘れ物ですか?・・とりあえず動かないで下さいね。』

突然の事に困惑とする荒垣とコロマルを引き連れて、一瞬にして光が辺りを包む。
目を明けると、そこは既にエントランスだった。





in エントランス


「メンバー変更します!。コロちゃんと交代で真田先輩、後順平もお願い!!」
「よし!行こうか!」
「お、おう!!」

「あ、私は装備変えて行くんで、先に行っててください」

急に戻ってきてそれだけ言うと、透流は急いで階段裏へと駆け込んでいった。装備を変えるためらしい。
残されたメンバーは、リーダー命令に従って改めて転送装置へと向かう。
その姿が消えて数分後、後追いで飛び込む透流の姿に、残されたメンバーはただただ頭が痛くなるのだった。

『・・・・はぁ』

そんな誰の呟きとも取れ無い声が、再び残されたエントランスに静かに木霊して消えていった。
もうなんだか、何も考えたく無い気分だった。





in タルタロス上階



「お待たせしました~~!」



「・・・・・・!?」
「と、常磐・・・?」
「・・・ぐ、GJっす透流っち」

転送装置から現れたその姿は、まさに「メイド」だった。

先日の月光祭の時(実際は台風で中止になったのだが)「メイド」は男のロマン!!と順平が豪語していたのを思い出したのだ。
二人きり(何度も言うが、認識が間違っていただけだが)作戦に失敗した透流は、
ならばと「男のロマン」作戦を発案始動してみたのだった。
第3者からすれば、とてつもなく【どうでもいい】内容である。


「えへへ、か、可愛いかな?」

クルクルとその場で回り、透流はちょこんと首をかしげて3人を見上げた。
それぞれが顔を赤らめて目をそむける中、期待して見上げた荒垣と目が合った。
その目を珍しく見開いて自分を見つめる荒垣に、透流は今度こそ!と目を輝かせる。

「おい、お前・・・」
「先輩・・・って。あ!!大変です!!!!
・・・アイテム類置いてきちゃいました!着替えた時に・・・」

しかし、期待したはずの荒垣の言葉をさえぎったのは、他ならぬ透流だった。
元々静かなフロアに、更なる沈黙が降りる。

「あほらし・・・先行くぞ」
「あ、先輩、待ってくださ~~い。」
「待て!シンジ。勝手にいくやつがあるか」
「ってか、取りに戻るとかないわけ?・・・って俺っち置いてかないでよ~~!!」

呆れて背を向け、さっさと歩いて行く荒垣に、残りのメンバーは慌てて後を追うのだった。






『わっ、真っ暗!?
済みませんが周囲の状況がつかめません。慎重に進んでください。』

そんな風花の声が聞こえたのは、何フロアか上がった先だった。
不安定な構造の場合、たまにこういう状況に陥る事がある。
そのため、S.E.E.Sメンバーは各々携帯用のライトを持ち歩いているのだが・・・

透流は、案の定それさえ忘れてきて居たりした。
それでも、残り3人の照らし出す視界で、なんとか先へと進んでいく。
シャドウも、この辺りのLVならば、既にこちらを見て逃げ出す状況だった。

その余裕が油断となっていた。


『あ、リーダー!!横です!しかも強敵・・・凌いで下さい』

風花の唐突な叫びに召喚器を抜きかけたその時、透流は誰かに突き飛ばされていた。

『みなさん、しっかり!』
「ぐっ」
「しまった」
「やべぇ」

脇に飛ばされた透流の耳に、激しい衝撃音と呻き、そして風花の声が響く。
数メートル後方には、誰かのライトがかろうじて作り出している空間が見える。

「風花状況を教えて!!みんなと敵の位置は!?」

透流は、叫びながら召喚器を握りなおそうとして、それが無い事に気がついた。
先ほど突き飛ばされた時に飛んで行ってしまったらしい。
焦る透流の耳に、さらに追い討ちをかけるように風花の声が飛び込んだ。

『ま、待って下さい・・・暗くて私にも・・・
わ、わかりました。敵、リーダーの斜め右、前、さらにその後に一体
そして敵を挟んで順平君、真田先輩、荒垣先輩、共に奇襲を受けてダウン中・・・
追加攻撃が来ます・・・危険です!!』

透流は走り出していた。
召喚器は無い、だが、手元にはホルスターに一緒に入れていたカードがいくつか残っていた。

『リーダー、そのままだと敵に突っ込みます!!』
「大丈夫!!」

透流は、目前に迫ったシャドウの白銀に輝く鎧の一点に意識を集中する。
そのまま一気に加速すると、手にした薙刀を床に突き刺し、シャドウの膝を蹴って宙を舞った。
いわゆる棒高跳びの要領だ。
敵と仲間達の間に無事降り立つと、敵を背にしたまま透流は祈る様に手を組み意識を集中する。

透流だけが使える技「ミックスレイド」だ。
それは、アイテムも、召喚器も無い今、残された最後の手段。

手に握ったカードに念をこめ、己の分身に呼びかける。
通常フロアならば、気づくものはいなかったかもしれない。
しかし、この暗闇の中、一瞬浮かび上がった淡く光る透流のそれに誰もが息を呑んでいた。
輝きと共に重なったそれは・・・・眩しいばかりの透流の裸身だった。

「発動!ファイナルヌード」

淡かった光が、一気に膨れ上がると、次の瞬間それは弾ける様に周囲を照らした。

「な!?・・な・・!?」
「と、透流っち」
ブチッ

ダウンしていた仲間達のHPが完全回復するのを確認し、透流は再び薙刀を持つ手に力を込める。
目前の敵は、闇と光が弱点で、ペルソナ無しでは苦戦する。
そんな事を考えていた透流の耳に入ってきたのは、予想とはまた更に違ったハプニングを伝える風花の声だった。

『HP回復確認・・・・・敵、順平君、真田先輩、"悩殺"されてます! 誰か、早く回復を!!」』

しまったと思った時には遅いのが世の常である。
透流が気づいた時には、目の前には真田と順平が迫っていた。

「常磐、ここは危険だ。さぁ俺の背に隠れているんだ!」
「真田さん、それはずるいっすよ。透流っちは俺っちが守るっす!」

攻撃される!!そう思って身をすくめた透流だったが、・・なんだかいつもと様子が違う。
敵を回復したり、仲間に攻撃をしたり、透流の知る限りの"悩殺"とはそういうもののはずだった。

「何を言ってる、先輩として、これは俺の義務だ!」
「その後輩にリーダー押し付けたのはどこの誰っすかねぇ」

いつのまにか右と左から手を引っ張られ、透流は右往左往する。
これは新手の攻撃だろうか?
どちらにしろ、回復をしなければいけない訳なのだが、あいにくアイテムもペルソナも呼べないのは変わらない。
そうこう思案している間にも、二人の争いは激化して行くようだった。

『あ、あの。。。回復を・・・って、なんか敵まで輪に入ってるんですけど!!」』

風花の悲鳴に顔を上げれば、取っ組み合いを始めた真田と順平の間には、何故か鎧武者の姿。

(・・・・なに・・・これ・・・)

『え、えっとぉ・・・リーダー回復は??』
「・・・さっき、召喚器落としちゃって・・・あはは・・・は」

まだ報告して無かったとばかりに、透流が力なく答えた時、その背後から、ゆらりと立ち上った怒気が一気にはじけていた。

「・・・てめぇら、・・・いい加減にしやがれ!!(アカシャアーツ)」

敵も味方も一緒くたに、強烈な衝撃波が周囲を圧倒する。
風がやんだその時には、立っているものは透流と荒垣のみだった。

「えぇぇ。先輩、さすがにやりす・・・」
「ちっと来い、この馬鹿」

慌てる透流の腕をグイと腕むと、荒垣は真っ暗闇の中を、そのままズンズンと奥へひっぱって行く。

『荒垣先輩!?リーダー!?』

風花の声が、なんとか気配を追おうと追ってきて居るようだったが、荒垣の声がそれを制した。

「山岸はアイツらの状況と死神の気配に集中してろ。こっちは回復アイテム探してくる」
「は、はい!わかりました。気をつけてくださいね。」

それだけ言うと、再び奥へと進んで行く荒垣に、透流がおずおずと声をかけた。

「せ、先輩。ライトは持ってきたんですか?こう暗いと流石にアイテムも・・・て、先輩!?」

唐突に手を離され、透流は右も左も分からなくなる。
かろうじてその手には薙刀があるだけで、それ以外の一切の存在が無くなってしまったようだ。

「え、やだ・・・先輩・・・どこですか?」

泣きそうな声で呟いた瞬間、透流は後から抱きすくめられていた。

「ん!!」

悲鳴をあげそうになった口を、大きな手が優しく塞ぐ。

「ジタバタすんな・・・・山岸に聞かれちまっても良いのか?」

「何を」という言葉が出てこないまま、耳元で囁かれた荒垣の声に、透流は反射的にフルフルと首を横に振っていた。

「いい子だ。。。でも、ちょっと躾がたりねぇみたいだな」

耳にかかる熱い吐息に、透流の頭の芯が急速にぼやけていく。
何が起こっているのか整理できないまま、優しく、だけど逃れられない戒めが身体を支配していく。
こんな時にとは思っているのに、抵抗が出来ない。
そんな透流の様子を確認したからか、口元を塞いでいた手がそのまま首筋へと降りていく。
白い喉をゆっくりと持ち上げると、その首筋に荒垣が顔を埋めた。熱い舌の感触が、透流の身体を震わせる。

「せ、先輩・・・なんで・・あ」

ブラウスのボタンが一つ一つ外されていくのを、透流は身をよじって防ごうとするが、何の効果も荒垣には無い。

「おめえがわりぃ・・・・」

むしろそれを咎めるように、耳元で再び荒垣が囁くと。そのまま丹念に透流の耳を舐め上げていく。

「や・・ぁ・・・先・輩」

かろうじて透流の口から零れでた声は、囁きよりも小さく、甘い。
その声に呼応するように、背後の影はより深く彼女を戒めると、
その耳朶を「カリリ」と食んだ。

「ひぁっ」

唐突に与えられた甘い痛みに、透流の手から薙刀が滑り落ちる。

(だ、だめ、これ以上は・・・)

蕩ける思考の中、透流は僅かに残された理性をフル動員する。
第一、荒垣がこんな所でこんな事をするなどと言う事は流石の透流でも予想していなかった。
というか・・・おかしい。

(・・ま・・・まさか・・・"悩殺"状態!?)

今日一番のまともな思考が答えを導き出した時、薙刀を取り落としたその手が荒垣の腰、そこにある白銀の輝きに触れたのは必然だったのか偶然だったのか。
それはもはや神のみぞ知るであった。

「先輩・・・し、正気に戻ってぇぇ・・・メシアライザー!!」

撃ち抜かれた額から発動した美しき堕天使の姿。
その神々しい裸身を晒すが如き姿が消えた時、再びあたりは暗闇と静寂の中に戻っていた。

「・・・先輩?大丈夫ですか?」
「あぁ、常磐か?・・・・って。くれぇな」

荒垣が周囲を探るのが気配で伝わる。
ボゥっと小さなライトが、かろうじて二人の姿を顕にした。

「って、おめぇなんつぅカッコしてやがる!!」
「え、えぇぇぇぇ!!」

先輩の所為じゃないですか!!そう言いかけて、透流はその言葉を飲み込んだ。
今回の件に関しては・・・流石に自分の責任だと思ったからだ。

「ご、ごめんなさい・・・その・・・転んじゃって」

あまりに苦しいいい訳だったが、荒垣は一瞬透流の目をじっと見ると、何も言わずに頭をポンポンと叩いてくれた。その温もりと優しさに、思わず透流の目から雫が落ちる。

「ば、何泣いてやがる」
「な、泣いて何てないです!転んだ時に目にゴミが入ったんです!」

ゴシゴシと目をこすりながらそう言って見れば、荒垣の顔には穏やかな笑みが浮かんでいた。透流はそれだけで酷く幸せな気持ちになってしまった。
自分が欲しかったのは・・・ただ、これなんだと。

「そうかよ・・・とっとと戻るぞ。アキと順平も正気に返さねぇとな」

ニヤリと笑って、再び透流の手を取ると、荒垣はもと来た道を戻り始めた。

「あぁ、・・・言っとくが、今回は戦闘だから仕方ねぇが、んな格好で他の野郎の前に二度と出んなよ!? 」
「え?あ、はぁ」

思い出したように振り向いて、睨みつけるように言う荒垣を、透流はポカンと見つめた。

「いいか、絶対にだ。約束しろ。もう、人前でそんな格好すんなよ。」
「は、はい!!もう先輩以外の前ではしません!!」

念を押すように言う荒垣に、透流は今度は満面の笑みで答えていた。
どうやら「男のロマン」作戦は、半分は成功したようだったから。

「だから、言ってくださいね。二人だけの時でいいから・・・先輩」
「後でな・・・そう言ったろ?聞いてやるって」


「えへへ」と笑う透流の手を引いて、荒垣は目覚めてなお敵味方入り乱れている戦場への道を、ゆっくりゆっくり戻るのだった。





(・・・・あれ?"悩殺"って覚えて無いんだよね・・・でも正気に戻すって・・・ま、いいか)



∞――――――――――――――――――――――――∞
色々ありますが・・・まぁ、勢いで書いたギャグですから。はい(笑)
さて、ガキさんは実際は正気だったか否か。。。皆様にお任せしますwww
無題
悩殺されつつも、真田と順平の事は覚えてる、みたいな…。
うぷぷぷ 笑
ガキさん、かーわいいなぁ~。
すげー好き!! 乙女な展開を待ってるハム子も!!
そして、ファイナルヌード!!
acqua 2010/01/30(Sat)10:42:57 編集
Re:無題
バステもある種使いこなす漢なガキさんです(笑)
ハム子も、多分深くは考えて無かったんだと思います。
えぇ、悪魔ですからwww
ファイナルヌードはやってみたかったネタなので。
(というかミックスレイドの時の裸身画像が・・・ね?ww)
【2010/01/30 11:53】
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