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ここは、「Luftleitbahnen」の別館です。
Fan Fiction Novel-二次創作小説-を置いてあります。
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acqua様のサイトのコメント300件目という栄誉を手にいれて
思わず図々しくもリクエストさせていただきました。

当ブログの、一番価値あるSSでございます♪♪
きゃ~~素敵!!!(*ノノ)
超大作です。こんな素晴しきモノもらってしまって本当にいいのかと。あわあわ。

ちなみに、リク内容は
「記憶喪失になるハム子さん!!」
です。

ベタとか言うなぁぁぁぁぁヽ(`Д´)ノ

acqua様のサイトはこちら -acquaのネタ帳!!


∞―――――――――∞ 喪失 01  ∞―――――――――∞



『この気配…、死神タイプです!!』

風花の叫びが、脳裏に響いた時、フロアを捜索中の全員が一瞬、息を呑んだ。

なぜなら、今しがた、同じフロアで、死神をやっとの思いで撃破したばかりだったのだ。
しばらくは安全だろうと、脱出ポイントか階段を探していた全員が、動揺した。

死神が、この短時間に、再び姿を現すなど、考えもしなかったのだ。

「桐条!」

荒垣が、美鶴を振り返る。
その、一言だけで、美鶴は、荒垣が何を言いたいのか分かった。

「分からない、私にも…。
何せ、死神を、倒したのは、さっきのが初めての事だからな…。

だが、何か嫌な気配がする。
各自、警戒を怠らないように、急いで脱出ポイントか階段を探そう。」


”刈り取る者”
そう呼ばれているのは、SEESが探索を行っている、この、タルタロスにおいて、今のところ最も忌むべき、恐れるべき、敵だった。
死神の属性を持つそれは、他に、その属性を持つシャドウがいないために、”死神”の名で呼ばれている。

危険な存在として、全員が認識している、死神。
長い時間、同じフロアに留まっていると、決まって現れる。

タルタロス探索で、守るべき、暗黙の了解、それは、同じフロアに長時間留まらない事、死神の気配がしたら、迷わず逃げる事、だった。

先ほどの戦闘では、辛うじて勝利できたものの、一歩間違えば全滅というギリギリのラインだった。
戦い慣れした三年生組と、突出したペルソナ使いである透流、この四人のパーティだったからこそ、生き延びられたのかもしれなかった。

とにかく脱出ポイントか階段を、探してこのフロアから一刻も早く出るしかない。

先を歩いていた透流が、三人を振り返り、脱出ポイントを探すべく、すぐ先の通路を折れた時だった。
不可思議な光が、通路に満ちた。

「きゃあっ!?」

透流の悲鳴が上がる。
三人は、その、悲鳴に、顔を見合わせると、急いで通路へと走る。

「おい!どうした!」

真っ先に、通路に駆け込んだ荒垣が声をかけた時、その目に飛び込んで来たのは、光に包まれ、ふわりと浮かぶ彼女の姿だった。
光は、まるで、繭の様に、彼女を包みこんでいる。
荒垣が近づくと、その姿が、水面が揺れるように、ゆらりと、揺らめいた。

「透流!!」

思わず彼女の名を叫んだ荒垣が、彼女に手を伸ばした。
彼女も荒垣に手を伸ばす。

--後、少し。

指先が、触れ合わんとする刹那、彼女の姿が、かき消え、荒垣の手は、虚しく、宙を掴んだだけ、だった。

「んだと…!?」

掴み損ねた、自分の手を、じっと見つめる。

「クソっ!

おい! 山岸!!」

荒垣が、空に向かって叫ぶ。

『ハイ! 今探してます!!』

透流の居場所が、分からなければ、移動のしようがない…。
三人は、警戒しつつ、風花の報告を待つ。

「桐条…。」
「ああ、私も気配を辿ってみよう。」

荒垣の声に、頷くと、美鶴は、感覚を研ぎ澄ますように、目を瞑った。
風花の様に、細かな情報まで得る事はできないが、周囲の状況を、知る能力が、美鶴のペルソナには備わっている。

「よし、ゆっくり進もう。」

美鶴の言葉に、荒垣と真田が頷き、ゆっくりと通路を進む。

美鶴の、感覚に、引っかかるものがある。
良く見知った、気配。
春の陽射しの様に、あたたかく、明るい、彼女の気配。

その、微かな気配がどこから来るのか、美鶴は必死で己の中の、感覚に意識を向ける。

「…向こうだ…!」
『見つけました!』

美鶴が、カツ、とヒールを鳴らして、二人を先導するようにして駆けだすのと、風花の叫びが脳裏に響いたのは、ほぼ同時のことだった。

--透流…!

荒垣は、胸騒ぎを覚え、必死で走る。
大事なものが、自分の腕の中から、すり抜けていく、あの、感覚が、何故か生々しく蘇る。

失うものか。
もう、二度と、俺は失わない。

「透流!!! どこだ!!」

荒垣は、叫ぶ。
その、悲痛な声に、風花も、美鶴も、真田も、胸が痛んだ。


∞――――――――――――――――――――――――∞
緊張感のあるタルタルが大好きです。
しかも3年生組み・・・萌える!!悶える!!
続きが気になる構成で、すでに心臓鷲掴みなmiyaです。
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