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ここは、「Luftleitbahnen」の別館です。
Fan Fiction Novel-二次創作小説-を置いてあります。
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拍手御礼-第10段-を格納。
今年の新年ネタでございました。

あれから6ヶ月、今年はすでに今までにないくらいいろんなことがありましたね。
それでも、まだ半年あります。
きっと、残りの半年はいい年になることでしょう。

勿論荒ハムにとってもね≧∇≦b


拍手ありがとうございます。
こちらは御礼の拙い荒ハムSSです。

正月ネタのギャグです。
こんな風にずっとイチャコラしてればいいと思います。
一応、設定を軽く。両生存かつ荒垣復学中(寮住い)。
(※しかも、正月なので荒ハムの二人しか残ってない設定)



∞―――――――――∞ 毬杖 (羽根突き)  ∞―――――――――∞



- 羽根突き

1300年の歴史を持つ、日本の正月によく行われる伝統的な遊戯のひとつであり、
2人がムクロジの種子に羽を付けたものを羽子板で打ち合う、
女子の遊戯や縁起行為で、元は神事とされる。





「せ~んぱい!羽根突きしましょう!!」

相変わらずとしか言いようの無い突発さで、そんなことを言い出したのは勿論透流だった。
お雑煮の碗を持ったまま、荒垣は一瞬天井を振り仰ぎ、次の瞬間には大きく息をついた。
一応、月光館学園にその人ありとさえ噂されている「秀才」であるはずの人物なのだが・・・・時折その行動の突発性と方向性に本当にそうなのだろうかと思わずには居られない。
まぁ、「羽根突き」という単語と、嬉々として荒垣の作ったお節や雑煮を頬張っていた姿を考えれば、正月というイベントを楽しんでいることには間違いないのだろうが、その楽しみ方は年相応なのかと聞きたくなってしまう。

「羽根突きって、お前・・・いや、いい。
てか、そもそも道具がねぇだろ」
「ふっふっふ、道具もなしに私が提案するとでも思いましたか?」

無駄に胸を張る透流に、荒垣は何一つ良い予感などしないのだが一応は聞いてみる事にした。

「あ~。まぁとりあえずは確認しとくほうがいいと思っただけだ。気にするな」
「まぁまぁ、そんなに心配しなくても大丈夫ですよ!!
羽子板も、羽も、そして当然墨も美鶴先輩から直々に賜った最高級品ですから!」

聞いていないことまで得意げに言う透流に、荒垣はもはや逆らうだけ無駄と判断しうつろな瞳のまま微笑むのだった。





ッカコン!!

軽いが硬い音を立てて、羽が地を叩き、そのままの勢いで転がって行く。
寮の裏口、風呂場へと続く細い廊下に、二人の影が躍っていた。

「これで4連勝♪♪やったぁ!!!」
「っく・・・てか、お前テニス部だろうが!
少しは手加減しろって」

テニス部でも指折りのプレイヤーである透流のスマッシュが、荒垣の動きの隙を突いて決まると透流は満面の笑みを浮かべてガッツポーズを決めた。
荒垣とてけして動きが鈍いわけではないが、そこはそれ。常にラケットを持って身体を動かしている人間の動きとでは天と地ほどの差が生まれるのも仕方の無いことだ。

「駄目ですよ~~~。勝負に手加減は無しです!!
真田先輩だって、「常に全力!」って言ってるじゃないですか」
「ここでアキと比べんじゃねぇよ・・て、くそ。やめ・・」
「動かないで下さい!変な文字書いちゃいますよ~~」
「・・・・・」

4連敗という不名誉に、4度目の筆が宙を舞う。
冷たい墨の感触を顔に感じながら、しかめっつらを隠そうともしない荒垣に、しかし透流は先程までよりも一層輝かんばかりの笑顔を浮かべると筆をおいた。

「ふふ、先輩そんな顔しないで下さいよ。
これで目的達成ですから♪♪ ね?」
「あ?目的??」

不機嫌な顔に疑問符を上乗せした荒垣に、透流はこぼれんばかりの笑顔のままぎゅっと抱きつくと小さく囁いた。

「先輩、だ~い好きです。
だから・・怒らないでくださいね?」
「は?・・いったい、なん・・・おい!」

荒垣が透流の言葉の意味を理解するより早く、透流はさっと身体を離すと、きゃーきゃー叫びつつ寮への扉へと駆け込んでいってしまった。


それから数分後。
巌戸台分寮が揺るがすほどの大声が響いたとか響いていないとか。



L O V E



荒垣の頬に書かれたその4文字は、伊達に桐条ご用達ではないらしく丸二日落ちなかったということである。




∞――――――――――――――――――――――――∞
凄く短いですが、思いつきで書きました。
ほのぼのというか、こんな日常な二人がいたらいいなぁと。
うちの先輩はいつも受難ですね。
まぁ、その分透流はきっとお仕置きをされるに違いないのです(笑)
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