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ここは、「Luftleitbahnen」の別館です。
Fan Fiction Novel-二次創作小説-を置いてあります。
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拍手御礼-第9段-を格納。
3ヶ月前の時事ネタでハロウィンでございます。

ちなみに、去年バレンタインは2本書いてたので今年は無し。
次の時事ネタはひな祭りか、エイプリルフール予定です。
早起きする先輩なんて先輩じゃねぇよ!と自分で突っ込みつつ・・・
まぁ、それも一つの妄想と楽しんでいただければ幸いです。


拍手ありがとうございます。
こちらは御礼の拙い荒ハムSSです。

前回から間が開きまくりですみません。
時事ごと過ぎたのに、時事ネタでハロウィンです。
設定としては両生存かつ荒垣復学中(寮住い)です。
あ、ちなみにただのギャグです。甘くなどない(断言)




∞―――――――――∞ 祭後祭 (too late festival)  ∞―――――――――∞




- ジャックランタン

Jack-o'-Lantern(ジャック・オ・ランターンとも呼ばれる)は、
アイルランド及びスコットランドに伝わる鬼火のような存在。




彼女は、仲間か、悪魔か

そんなどこかで聴いたようなフレーズが荒垣の頭をよぎったのは、
ひとえにそのあまりの光景から現実逃避をしたかったからに違いない。
(中の人の年の所為ではない・・・・と言い訳しておく)



本日は文化の日。
いわゆる祝日というやつである。
昔ならば、昼過ぎまで眠りについていることも珍しくなかった荒垣であるが、最近では休日でさえ朝が早い。
それというのも、日々の仲間たちの朝食や、学校がある日の自分と透流の弁当の準備などのために起きないわけにはいかなかったからである。
実際、誰かに頼まれたというわけではなかったのだが、荒垣がキッチンにいるだけで、仲間たちがこちらを見る目には多分に期待の色が篭っていたし、透流は弁当をもたせてやらないと購買のパンを全種類制覇しかねないのだ。
そんなわけで、いつのまにか皆の朝食と弁当作りが日課となってしまっていた。

今日も、目覚ましをかけたわけではなかったが、陽の光に部屋が明るくなってくると、眠くはあったが目が覚めてしまった。
正直もう一度目を閉じるという選択肢に酷く誘惑を感じはしたが、軽く頭を振るとなんとか身体を起こした。
休日ということもあり、絶対に朝食を作らなければいけないというわけではなかったが、やることがあったのをぼんやりとした思考の中で思い出したのだ。
隣ですやすやと安らかな寝息を立てている透流を起こさぬよう静かにベットを降りると、荒垣は簡単に身支度をして階下へと向かった。

「ワン!」

待ちわびたように尻尾を膨らませたコロマルが荒垣の膝元に駆け寄ってくる。

「おはような。コロちゃん」

荒垣がワシワシとその柔らかな毛の上からコロマルの頭を撫でれば、コロマルの尻尾は右へ左へと忙しなく揺れる。それに目を細めると、荒垣はラウンジへと足を向けた。
ジャッ、と勢いよくカーテンを開ければ、青く高い空が視界に飛び込んでくる。そして、そこから差し込む光によって鮮明に浮かび上がったラウンジを振り返ると、荒垣は小さく息を漏らした。

夢のあと・・・か。

ついぞそんな事を思ってしまった荒垣の耳に、チャリッ、と小さな金属音が下から響いた。目を落とせば、リードを咥えたコロマルが荒垣を見上げていた。

「ワフッ」
「よしよし、んじゃ散歩行くか?」

透流と同じ色素の薄い瞳が喜色の輝きに彩られるのを確認すると、荒垣もまた穏やかな笑みをその顔に浮かべる。手早くリードを首輪に繋ぐと、まだ誰も降りてきていないラウンジを後にひんやりとした秋の空気の漂う外界へ続く扉に手をかけた。



夢のあと、コロマルと歩を進めながら、荒垣はゆっくりと先ほどの言葉を自身の中で反芻していた。
脳裏には、朝日の中に浮かぶラウンジの光景が、いや、そこから思い出された先の日曜日の光景が浮かぶ。

壁に飾られた折り紙で作られた輪や様々なモチーフの切り絵。
窓ガラスに貼り付けられたお化けのプリント。
カーテンではない黒とオレンジの布が幽霊屋敷のようにあちこちから垂れ下がり、大小さまざまなカボチャのランタンがそこかしこで炎の揺らめきを宿してる。
ダイニングのテーブルの上には荒垣が作ったカボチャ料理や、透流の作ったカボチャのデザートが所狭しと並び、ご丁寧にコロマルにはカボチャをくりぬいたその日専用の食器が用意されていた。

あいつら、ほんとガキみてぇだよな。

まさか、この年になってハロウィンパーティなどというものに自分が参加する羽目になるとは思いもしなかった。
それどころか、去年は無縁と・・いや、むしろ自分からあえて遠ざかっていたような数々の事柄がひっきりなしにやってくるのだ。まぁ、大抵そういった思わぬことを発案し、やらかす中心にいる人物は決まっているのだが・・・・
とはいえ、実際のところそう悪くないと思っている自分がいることを荒垣は自覚していた。
今回のハロウィンに関しては特にである。
去年の10月、自分がどれほど辛い思いを透流にさせたのかと思えば、せめてこういった我が儘くらいはきいてやりたかった。
それを、仲間たち全員が思ったのかはわからない。だが、蓋を開けてみれば日曜日ということはあったにしろ、真田も天田も、そして桐条までもが参加という一大イベントになっていたのだからそういうことなのかもしれない。

フッと口元が自然とあがった荒垣の前に、再び巌戸台分寮の姿が見え始めた。いつのまにやら散歩コースを一周してきていたらしい。
戻ったら、朝食の準備をして、皆が起きてきたらラウンジの片付けだな。再び、荒垣の脳裏に朝のラウンジの光景が蘇る。
結局、夜中まで続いたパーティーの片づけは、料理以外は休日の今日へと持ち越しとなっていたのである。
少しずつ大きくなっていく寮の姿を確認しつつ、荒垣は今日の段取りを整理する。
飾りつけの片付けは女子たちに任せればいい、窓は順平に拭かせて、ランタンや重いものは自分が片付けるのが妥当だろう。
そんなことをひとしきり考えたところで、丁度大扉の前についていた。

今日は忙しい一日になりそうだ。

口元に浮かんだ笑みもそのままに、荒垣が大扉をあけると・・・・・・・・・



彼女は、仲間か、悪魔か

そんなどこかで聴いたようなフレーズが荒垣の頭をよぎったのは、
ひとえにそのあまりの光景から現実逃避をしたかったからに違いない。

『先輩、抜けなくなっちゃったんです~~~~~』

扉を開けたその先には、3日過ぎのジャックランタンもとい、好奇心で被ったカボチャが抜けなくなって泣きながら走り回っている透流がいた。


訂正、今日『も』忙しい一日になりそうだ。
そう荒垣が思ったのは、それこそいつものことだったのかもしれない。


それは、祭りの後の祭りな日常



(え?どうやってカボチャを取ったか?
それはきっと・・・破壊か合体か・・・じゃなく・・・
皆さまの想像におまかせしますъ(`ー゜))





∞――――――――――――――――――――――――∞
朝の通勤ラッシュで唐突に降りてきたギャグネタです。
うん、うちの人外な透流さんは・・・絶対かぶると思ったんだ。
書きたかったのはカボチャ被ったとこだけなので・・・
正直、これはイラストとかで描けたらなぁと思ったネタです。
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